添付書類の真正について(韓国の基本証明書)

【質問】
婚姻届に添付された韓国の基本証明書に改ざん防止措置(地紋紙)が施されていますが、証明書上部に「【無人証明書発行】」と記載されてあり、また、電子公印が紫色です。韓国の証明書でこのようなものは見たことがなく、偽造されたものではないかという疑念もありますが、問題なく使えるでしょうか。

【説明】
 いわゆる「添付書類の真正性」の問題です。外国で発行された証明書関係は難しいです。理由は日本で手に入る資料が少なく、よく分からないからです。仮に図書等に記述があっても、法改正により様式や規格が変わっていることもあり、ブラックボックス的であることは否めません。
外国で発行された証明書の真正性、つまり、「本国官憲が発行したもの」と取り扱うことができるかどうかについては、市町村の窓口において専用用紙の使用、印判の形状、偽造防止措置の有無などを判断材料として審査します。
 通常、駐日大使館や各地の領事館で発給を受けることが多いですが、韓国においては、無人証明書発行機が各市郡区に設置されており、この発行機から各種証明書を発行できるようです。公印が紫の理由は分かりませんが、念のため韓国領事館に確認するべきでしょう。

※ 韓国の証明書に関する類似事案として、電子家族関係登録システムサービス(2013年3月4日運用開始)を利用した証明書があります。韓国では、インターネットを通じて各種登録事項別証明書を自宅のパソコンから無料で交付を受けることができます。韓国の各種登録事項別証明書の右上及び最下部には、QR コードのような四角い紋様が印刷されており、韓国政府専用の読取機器により証明書の真偽を照合して真正性を確認するようです。しかし、日本の市区町村では、確認する手段がないため、「本国官憲発給の証明書」として取り扱うことができないという記事があります(戸籍966(平31.3)68頁)。

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